養生は日常から

お正月休みも終わり、子供たちも学校に行き初め、ようやっと日常が戻ってきていることと思います。

一年の計は元旦にあり!というので、お正月から何か新しい習慣を始めた方も多いかもしれませんが、お正月くらいいいじゃないか!?などの誘惑も多く、すぐに断念してしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
何か新しいことって、非日常ではなかなか定着しずらいですよね。

わたくしごとですが、アーユルヴェーダを知る前の私のお正月明けは、もう最悪でした。

とにかくゆっくりしたいと、ひたすらのんびりしているのですが、当時は夫がものすごいお酒を飲む人だったので、しかも次の日仕事がないと夜中にちびりちびり永遠と飲むような人だったので、ふだんは家ではお酒はあまり飲まない私でしたが、お正月はここぞとばかりに、夫と一緒になって、夜中までお酒を飲んでいました。それで寝たいだけ寝て、あと家族との新年会でまた美味しいご馳走とお酒。あいまに、年賀状のお返事書きぐらい。
予定に追われることはなく、ひたすらのんびりしているのにもかかわらず、
お正月休みが終わるころになると、正月休みに入る前よりも、なんだか疲れている。朝起きてもぐったり。そもそも朝はどちらかというと得意のはずなのに、朝起きるのがつらい。。

こんなにしっかり休んだのに、なんでだろう??
ぜんぜん、休んだ気がしない。。と思いながら、仕事始めに向かっていました。

アーユルヴェーダを知り、一日の時間の過ごし方を知ったり、本当の休息ということを知ったことで、なんでお正月にのんびり過ごしていたはずなのに、あんなに疲れていたのか、その理由はよくわかりました。

アーユルヴェーダに限らず、そもそも健康的な生活をしようと思ったら、規則正しいのが良いと言われますよね。

それは、わたしたちの身体の生理機能が、そのように作られていて、

毎日決まった時間に食事を摂ることで、消化酵素やインシュリンの分泌リズムが確率し、効率的な消化・吸収ができます。食事のリズムが確立すると体内のエネルギーが安定的に供給され、その結果、安定した睡眠が得られ、他の生体リズムも安定して昼間の行動は活発に、夜間は静かに睡眠休息することが可能になるのです。

なので、比較的忙しい生活を送っていらっしゃる方でも、毎日の寝る時間や、食べる時間が、規則的な方は、意外と元気だったりします。

それがまとまった休みが取れたからと、食っちゃ寝、食っちゃ寝で、だらだらと過ごし、いつもと違うサイクルになってしまうと、消化機能だってうまく働かないし、自律神経の働きも鈍って、寝ても疲れがとれない、食べても元気がでない!なんてことになり、

休み明けに、ぐったりしてしまうというパターンに陥ってしまうのです。

そもそも、忙しいながらも規則的な日常の生活から、まとまった休みという非日常の生活になり、日常とは違う不規則な生活パターンになってしまうということじたいが、身体の生理現象に負担をかけ、休み明けに疲れを溜め込む原因となっていたわけです。

例えば、時間帯のことでいうと、アーユルヴェーダでは、眠るに適した時間帯があります。

理想は22時に床につき、7時間~8時間の睡眠時間を確保します。

夜中の24時に寝て、8時まで寝れば8時間ですが、22時に寝るのと24時に寝るのでは、睡眠の質が全然変わってしまうと言われています。

夕飯食べて、9時ごろうとうとと眠くなり、でもそれをしばらく過ぎると、今度はどんどん目が冴えてきて、なんだかまたお腹も空いてきてしまったりして、眠くなくなってしまうという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

人間の身体の生理機能のリズムは、自然界に存在するリズムと呼応していて、大体午後10時~午前2時までの間が、身体の中で代謝が上がる時間帯になっています。なので午後10時半を過ぎたあたりから、身体の代謝が活発な状態になってくるので、仮にその時間に寝ても十分に深く眠れなくなってしまうという問題が出てきます。

そして、起きているとお腹が空いてくるという悪循環です。なので、そうなる前にさっさと寝てしまうのが、質の良い睡眠を取るコツなのです。

そして、なるべく早く就寝したら、今度は朝です。

仕事がないからと、朝ゆっくり寝ていると、朝の6時以降は今度アーユルヴェーダでいう、カパの時間帯で、重く根付こうとするエネルギーが優勢となり、長く寝てもなんだか身体も頭も重たくなって、すっきり起きることができなくなってしまうのです。

逆に、6時前のヴァータという動きが優勢な時間帯に起きるようにすると、その軽さと動きのエネルギーに後押しされて、スッキリ起きられる。そして排泄もスムーズに促されるようになりますから、一石二鳥です。

この時間帯によって、自然界もわたしたちの身体の中にも、リズムがあり、それに沿うように生活するだけで、同じ活動や休息も、質が全然変わってくるというのを知ったときは驚きでした。さらにそれを意識してやってみたら、びっくりするほど快適なので、これまたこんな簡単なことで変わるなんて!と、とても感動したのでした。

「規則的であること、そしてそのリズムもできれば自然界のリズムに沿うようにしていくこと」このことは、健康になりたい方、健康を増進させたい方、幸福の拡大をしていきたい方は、ぜひとも意識して取り入れていただきたい習慣です。

でも、無理は禁物なので、まずはできるところから。

例えばねる時間が遅い人は、いつもより30分早く床についてみる。あるいは平日は仕事が忙しくて絶対に無理だと言う人は、休みの日だけでも、早寝してみるとか。

あるいは、食事の時間帯を、朝だけは同じ時間にするとか、

ご自身の生活の中で、ぜひ無理のない範囲で、少しずつ意識していただければと思います。

日常が整ってきたことで、私は非日常を本当に楽しめる様になりました。そして、少しぐらい羽目をはずしても、日常に戻ったらすぐにもとの体調に戻るので、大きく乱れるということがありません。休み明けにあんなにぐったりしていたのがウソのようです。

養生の道は、日常にあり♪

今年も、コツコツ行きましょう!