お灸のある暮らしのすすめ
銀座にある、せんねん灸お灸ルーム はみなさん、ご存知でしょうか?
鍼灸師になって、すぐにせんねん灸さんの、せんねん灸のセルフケアサポーターに登録していたのですが、昨日は、フォローセミナーがあり行ってきました。
せんねん灸さんは、「奈良時代にお灸が中国から日本へ伝わってきていらい、日本の暮らしの中に、しっかりと根付いたお灸(もぐさ)文化を、絶やしたくない。後世にちゃんと伝えていきたい」という思いから、あらゆる活動をされていて、それはそれは、良心的で、とても熱い会社なのです。
お灸というのものを生活に取り入れたい消費者の皆さまにとっても、治療効果を上げるために、そしてより患者さんの健康増進のためにも、患者さん自身に自宅でもセルフお灸をぜひ取り入れてもらいたいと思っている鍼灸師にとっても、ほんとにどちらにとっても、きめ細かい配慮がされていて、ことあるごとに心が熱くなる私なのです。
せんねん灸のお灸ルームでは、ご自宅でのセルフお灸をサポートする一環で、お灸のみの治療も行っているのですが、これが本当にとても気持ちよくて、お灸好きの私としては、ほんと病みつきになります。
どれぐらい気持ちが良いかというと、先日のその講習のさいに、お灸ルームでの治療のデモンストレーションのとき、モデル役になったスタッフの方が
最初は、たくさんのサポーター達に囲まれて、しかも皆が鍼灸師なので、質問もたくさん飛び交うしで
とても緊張されていたのですが
治療が終わる頃になったら、その患者役のスタッフの方、ウトウトしてしまったようで、「あ、今、一瞬寝てしまっていた!」
と、仰ったほど。
お灸は熱くて怖いイメージがある方も多いと思いますが、じつはうっかり寝てしまうほど、気持ちの良いものなのですね。
それで、自分の治療院でも、お灸のみの治療も取り入れたいと思っていて、もう一度お灸のみの治療を受けて、研究しようと思っていたのですが、
2度目の予約枠がなかなかとりずらく、
なぜなら、せんねん灸のお灸ルームでは、あくまでもセルフケアをご自宅で!というスタンスなので、2回目以降の予約枠はそもそも少なく、できればご自宅の近くのセルフケアサポーターさんをご紹介して、そちらでお灸指導を続けてうけてもらいたい、というスタンスだからなのです。
それで、どうしたものかと思っているときに、セルフケアサポーター向けの講座が開催されると案内がきて、「お灸ルームで実際行われている治療の勧め方が学べる」という、まさに願っていた内容の講座だったので、
とても楽しみに、セルフサポーター研修に行ってまいりました。
研修は期待通りで、とても学びが多くて、
そして、たった1個のお灸の効果に、改めて感動!感激!して帰ってきました。
お灸治療の練習の中で、数個のお灸をペアの方にしてもらったのですが、そのうちの一つのお灸が、とてもとても効果的なツボの選び方だったようで、その一つで身体の左半身、頭の先からつま先まで、全部の緊張が緩む感じがして、全身気が廻るのがわかりました。お恥ずかしいのですが、わたくしここのところ、四十肩ぎみでして、手を上まで上げると少し痛みがあったのですが、それがかなり楽になり、さらに、昨日一晩寝て、今朝起きたらさらに痛みが和らいでいて、何より肩周囲の筋肉の硬直が和らいでいて、本当にたった1つのお灸の効果に、改めて感動したのでした。
それから、もう一つ、せんねん灸お灸ルームでの、
「セルフケアとしてのお灸の普及につとめたい」
「日々の暮らしにお灸が当たり前にある暮らしを、日本に伝え残したいという」
熱い思いに触れて、あらためて、自分の鍼灸師としてのスタンスも見直すとても良い機会となりました。
せんねん灸さんでは、「お灸やもぐさの文化を残したい」という思いのもと、製品開発をしているので、ラインナップがたくさんあるのも、すべては一般家庭で、気軽にお灸をしてもらいたい!という思いからなのだそうです。
ですから、お灸ルームでのお灸治療も、患者様のご自宅でのセルフケアの実践を促すことが一番の目的になっていて、そのための工夫がたくさんされていました。
ふつうの鍼灸院では、あくまでも治療がメインで、そのサポートとしてご自宅でもお灸をしてくださいね!ということになるのだと思うのですが、
そうではなくて、ご自宅でのセルフお灸をより効果的にしていただくための、「お灸ルームでの治療」という発想!
この逆転の発想に、私は、胸をぎゅーっと捕まれてしまいました。
鍼灸学校に入る前から、いろいろなセルフケアを試してきて、お灸は特に気にいって、鍼灸学校に入る前から、周りの人に積極的にお勧めもしていましたし、
そして、これはお灸にかぎらずですが、自分でセルフケアすることのパワフルさをとても実感しているので、
学校に入ってからも、そして治療院を開いてからも、
やっぱり大切なのは、日々の暮らしであり、当たり前の日常がその人を健康にもするし、病気にもするので、
セルフケア上手に取り入れたり、食事を工夫しながら楽しんだり、仕事と休息のバランスを上手にとっていったりと、日々の暮らしを整えること、やらなければならないことを、自分なりに工夫して楽しむこと、
そんなことが大事だと思っていて、
そういう、当たり前の日常を整えていくサポートが、このグリーンサロンをきっかけにできるといいなと思っていました。
ですので、なるほど、セルフケアがより身近になり、その人の暮らしに、心地よい時間としてお灸タイムが組み込まれていく、そしてその人の暮らしが整っていく、
そのサポートのための治療があってもいいわけだし、
そういう治療を柱にした治療院もあっていいのだと、
思えたのでした。
病気になってからではなく、元気なうちから、養生して、さらに命の性能を上げていって、いつまでも健康で楽しく、その人が本当に望む人生を活き活きと歩んでいけるサポートをしていきたというのが、わたしの思いなので、
今、うちの治療院に来て下さっている患者さんは、ほとんどがそういう人です。
自分自身で生活を整えていくためのサポートとして、あるいは、人生をより充実させるため、疲れにくい身体になるため、
自分の直感に磨きをかけるため、自分の直感を信じられるようになるため
などなど
心も体もいつも自分が調子よい状態に保っておけるように、通っていらっしゃる方が、ほとんどなのですね。
疲れたから休むのではなく、常に心も体も自分が調子よい状態に保っておいたうえで、仕事や子育て、家事や地域の活動など、自分のやるべき活動に力を注ぐ。身体が元気だと、直感も働くし、活動の効率も上がります。
今現在不調があるにしても、特別ないにしても、毎日毎日コツコツ養生を重ねていくことにより、もともと備わっている私たちの命の底力が底上げされていくのです。
養生の道は
特別な症状を消すというよりは
(もちろん、今抱えている不調にも効果は期待できます)
もともと私たちに備わっている、命のパワーを、その人にとってちょうどよく発揮できるようにしてくれるものです。
その人にとって、ちょうどよく!というのは、
とにかく体を動かすのが好きな活動的な質の高い人は、活動的に、
アイディアマンにはアイディアがどんどん湧きやすくなるとか、細やかな愛情をもって人に接するのが得意な人には、そのような穏やかできめ細かい心配りができるような精神状態が保ちやすくなるとか。
持って生まれた性質を車に例えるなら、
軽トラックと、乗用車 では、得意な分野が違います。
同じ乗用車でも、軽自動車とベンツでは、用途が違いますよね。
それと同じように、
誰もが、その人らしい命の性質を持っているわけなので、人との比較ではなく、その人にとって、ちょうどよくその能力が発揮できたときに、本人も満足だし、きっと周りの人もそれを心地よいと感じるはずなのです。
命の力は、もともとその人の中に備わっているものなので、足りないから補うというよりは、もともとあるその生命力をの性能を、適切なメンテナンスで、最高のパフォーマンスが発揮できるように日々整えていきたいのです。
身体も心も毎日使うものなので、できればときどき思い出したようにやるというよりは、毎日歯を磨くのと同じように、養生も取り入れてもらいたいものです。
そしてすぐに効果を期待しないほうが、結果的に、大きな効果が得られる!
というのが養生の道なので、
(自分が長年、養生に取り組んできて、そう感じています)
その養生として取り組むこと自体が、心地よく、気持ちのよいものであったほうが、よいですよね。
わたしにとってのお灸は、まさに、心地よく、気持ちのよいものだったので、病みつくになり、習慣になりやすかったのです。
わたし自身の身体の変化は、浮腫みがとれたことと、肌に潤いがでたこと、冷えもとてもよくなりました。
でも、お灸で一番得られた効果は、じつは「心の安定」でした。別に胸にお灸をしたわけではないのに、物理的に胸のあたりも温かく感じたし、周りの人の言動に物理的に振り回されたり、心が不用意に揺れ動いてしまうということが、だいぶ減りました。自分が本当はどうしたいのかがわかるようになって、それを行動に移すだけの体力もついて、思いと行動が一致しやすくなったのですね。
ネット検索で、良質な情報も、上手に探せば手軽に得られるようにはなりました。が、実際本当に大切なことはやっぱり実際会ってみたり、その物を自分の目で確かめてみないことには、本当に大切なことは掴み取れないと思うのです。
ここぞ!というときに大事な情報をキャッチできる心の感性と、フットワーク軽く動ける身体。
それが、両方手に入ってしまうのが、お家でコツコツやるお灸習慣なのです。
それから、これはあまり知られていないかもしれないですが、お灸に使われる艾(もぐさ)は、ヨモギから作られるのですが、
このヨモギから作られる艾(もぐさ)には、かなり強力な浄化力があるそうです。
わたしは、このことを、鍼灸学生のころからお世話になっている鍼灸師の先生に伺って、とくに鍼灸学校の3年生になる頃からは、「毎日足裏にお灸をしておくと、邪気除けになるし、変な人もよってこなくなるから、国家試験に向けていろいろ大変だろうから、ぜひやってね~」と言われていたので、そのときは集中して足裏にお灸をしていました。
ネットで検索してみたら、
こんな記事も見つけました!→「一瞬でお部屋を浄化する秘術」
スピリチュアルや風水にとても造詣の深い、友人の建築家から教わった、
「お部屋のお清め術」として、
お灸につかわれる艾(もぐさ)を耐熱皿の上にのせて、火をつけるというのが紹介されていました。
でも、せっかく艾(もぐさ)を燃やすなら、自分の身体にお灸として使ってあげれば、自分の心と体が整って、命のパワーがアップして、そして部屋も浄化されるのですから、一石二鳥ですよね。
お灸は、日本の風土にとてもよくあっていて、昔から各家庭で当たり前に使われてきました。しかも、せんねん灸さんのらいナップは、とてもデリケートな現代の日本人のお肌に合うように工夫され、とても丁寧に作られています。
しつこいようですが、ほんと気持ちよくて、単純に心地よいのです。
ぜひ、ここち良いお灸、生活に取り入れてみませんか?
お灸のある暮らしを、一人でも多くの人に取り入れてもらえるように、
グリーンサロン鍼灸院でも、お灸治療をはじめます!銀座のせんねん灸お灸ルームにて行われている大人気のお灸治療と同じです。
詳細はまた次回にお知らせしますので、ぜひお楽しみに♪
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