病気は身体が治す

2018年12月22日

みなさま、こんにちは。

先日、病気は自分で治す という記事を書かせてもらいましたが、もう少しよくよく観察してみると、病気は自分で治すというのも、おこがましい気がしてきます。

なぜなら、風邪を引いたとき、病原菌と闘うために、体温を上昇させて発熱させて、戦いやすい環境を作るのは、身体が勝手にやってくれます。
それも、たいてい自分では病原菌が身体の中に入ったと気づかないうちに、身体のほうが勝手に反応して、そのような仕組みを作動させ、風邪のウィルスと闘ってくれるわけです。そのときに普段だったら消化に使うエネルギーも、ウィルスと戦う方に効率的に使いたいので、食欲を減退させて、消化に使うエネルギーを最小限に抑えてくれるわけです。

骨折をしたときだって、お医者さんがギブスをしてくれて、わたしたちが出来ることと言えば、むやみに動かないことや、骨や筋組織の修復がスムーズにいくように、ちゃんと栄養のあるものをバランスよく食べることぐらいです。

折れてしまった骨を修復してくれるのは、やっぱり、私たちの身体です。

「我包帯す、神、癒し賜う」というアンブロワーズ・パレ という人の言葉を、以前に、このブログでもご紹介しましたが、

まさしく、その通りなのですね。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は anatomy-254120_1280-704x1024.jpg です

わたしたちの身体は、私たの想像では到底およばないぐらい、よくできているのです。

なので、仮にケガや病気になったとしても、ちゃんと修復する力が、本来自分にはあるということを知っているということは、とても大切だと思います。

病気は、お医者様が治すものでも、自分が治すものでもないとしたら、

私たちができることと言えば、
「身体が見事に修復をしてくれているのを、余計な事をして、邪魔しない」
ということぐらいなのかもしれません。

風邪の効用 の記事でも書かせてもらいましたが、昨年3度の高熱が出る風邪を経験し、まさに、身体の自己調整により、長年溜め込んでいた疲れや根深いストレスが抜けていく経験をしました。これは経験した人にしかわからないと思いますが、とても気持ちのよいものです。

不摂生をして、むやみに風邪をひくのはどうかと思いますが、

もし、引いてしまった場合には、自分で自分の身体を調整してくれるよい機会なので、ほんと上手に身体に任せて、風邪を経過させてあげて欲しいなと思います。

仕事がや趣味の予定などでスケジュールが詰まっていたりすると、風邪を経過させるなんて、悠長なこと言ってられなくて、ついつい風邪薬に頼ってしまう方も多いと思います。

ですので、身体に任せて自己調整をしてもらうには、少し余裕のあるスケジュールの組み立ても必要になってくるかもしれません。。

胃袋だって、もうお腹いっぱい!というまで食べると、余裕がないので、うまく消化の活動ができないそうで、だからこそ腹八分目が大事と言われていて、その少しの余裕のおかげで、胃の消化の働きスムーズに進むのだそうです。

なので、身体に任せるには、少しの余裕が必要なのですね。

これが、現代人にはなかなか難しとは思うのですが。。。

とても優秀な身体の声を聴かず、自分の小さな枠のなかで考えて、

健康にはこしたほうがいいとか、あれを食べたほうが良いとか、人間関係うまくいくにはこうしたほうがいいとか、仕事で結果を出すには、こうしたほうがよいとか、そんなことをいつも頭でばかり考えているので、

身体という、優秀な働き手の出番がなくなってしまい、

結果として、難病と言われるような、わけのわからない病気が増えているのかもしれません。

これから年末に向けて、一段と忙しいとは思いますが、
ぜひ、のんびりできるお正月ぐらい、スケジュールに余裕をもたせ、身体の声を上手に聞きながら、過ごしてみてはいかがでしょうか?