日常が身体を作る

身体は正直です。

鍼灸に限らず、整体や、カイロ、各種ボディーワークを極めた先生たちは、

その人が、治療室あるいは、施術室に入ってくる、その様子を観察しただけで、その人がどんな症状で、日常どんな暮らしをしているのか、わかるようになるそうです。

歩き方や、足音、ちょっとした表情なんかでも、身体は雄弁に物語っているようです。

 

私も、「こういう身体の人は、ほっておくと将来坐骨神経痛になるんですよ」とある鍼灸師の先生に言われたことがあります。

そして、体質がおそらく似ているだろう私の母は、今年の冬に2月ころに坐骨神経痛になり、しばらく寝たきりの生活をおくりました(;´∀`)

こういう現実を目の当たりにすると、ちょっと、心配になります。

 

でも、ここでよく考えてみましょう。

昨日重いものを持ったときに、ぎっくり腰になってしまった。。。(母の坐骨神経痛発症の引き金も、少し思い段ボール箱を持ったのがきっかけでした)

とか、

車で、追突されて、ムチウチになった

とか。。

確かに、そういうなにか事故やアクシデントがきっかけで、その痛みは確かに起こったかもしれないのですが、

 

でも、よく考えてみれば、同じ状況で重い箱を持ったとしても、ぎっくり腰になる人とならない人がいるわけで、

車で追突されても、ムチウチになる人も、ならない人もいるわけで

 

じつは、そのアクシデントはきっかけにしかすぎなくて、

 

それまでの日常で、ぎっくり腰ならぎっくり腰、ムチウチならムチウチに、いつなってもおかしくない、そういう身体の使い方をしてきた人が、そのハプニングによって、その症状が表に出たといえるのです。

 

だからこそ、経験豊富な治療家の先生たちは、その人の歩き方や、足音なんかを見たり聞いたりするだけでも、そこからいろんな事がわかってしまうわけです。

 

でも、これって、逆を返すと、日常の生活の中で、身体の使い方を変えれば、今の不快な症状や辛い症状、ひょっとしたら気に入らない体形なんかも、変わっていく可能性があるわけです。

 

あくまでも、日常生活の中で!というのがポイントです。

急に運動したり、ストレッチをしたりと、今までやってなかったことをやろうとすると、必ず負担がかかるし、たいてい続きません。

テレビ番組で、ときどき特集される腰痛体操なんかも、要注意です。鍼灸学校時代の授業の中で、ある先生が、「そういう番組が特集された後は、必ず患者さんが増える!」と仰っていました。

みなさん、無理して突然体操とかストレッチとかやって、必ず痛めてしまうのだそうです。

ですので、無理のないところで、日常の身体の動きを変えていくのにおすすめの方法

テレビを見るときの、座る位置を変えてみる

スマホをやるときの、持ち手を変えてみる

鞄をもつ手を変えてみる

こんな些細な事でも、いつもは使わない筋肉を使ったりするので、かなり違和感を感じるかもしれません。

そして、急に使ってなかったところを使うと、疲れを感じるかもしれません。

 

そうしたら、その疲れを感じたところを、よくさすってあげてください。

それだけでも、身体って変わってきますから。

もし、今のご自分の身体をもう少しなんとかしたいなと思っている方がいらしたら、ぜひやってみてくださいね。

ではでは。